会社の歯車と聞いて、みなさんはどのようなことを思い浮かべるでしょうか?
決していいニュアンスに捉えず、よくないイメージでとる方が多いと思います。
また、「会社の歯車になるな」「自分らしく仕事がしたい」「替えがきかない人材になりたい」と考える、教えられた人も多いのではないでしょうか?
この考えから真っ正面から違う意見をぶつけるのが、今回紹介するおすすめ本「とにかく仕組み化」です。
マネジメント、プレイヤー双方にとって必要な考え方が詰めっている1冊ですので、おすすめポイント含めながら紹介していきます。
とにかく仕組み化
仕組み化というと難しく聞こえますが、ルールを決めてそれを運営していくことが仕組み化です。
ルールといわれると固く聞こえるかもしれませんが、仕事をするうえでやらなければならないことをまとめたもの、品質を一定にそろえるものですので、ルールがあるのとないのとでは組織の運営が大きく変わってきます。
「朝9時から業務開始です」どこにでもあるルールですが、これも大事なルールで会社に属する人を働かせるためのルールです。もし明確なルールがなければ、遅刻をする人、業務開始時間を適当に設定する人と勝手に行動する人が出てきます。
事業特性上、9時から業務開始しなければいけない状況なのに、このように出勤時間がばらばらであれば、まともに会社の経営できませんし、適当に怒っても効果は薄いでしょう。
こういった状況をおこさず、管理していくのがルール作り、そしてそれを改善してよりシンプルにしていくのが仕組み化になります。
ポイント
この本では仕組み化の重要性からそれをどのように運用していくか、運用していくうえでの考え方、さらに会社経営につなげていくかとどんどん幅を広げながら解説をしていきます。
会社経営といわれると難しく感じるかもしれませんが、決して難しい内容はでてきません。
また、マネジメント職ではないから、経営なんてという人もいるかもしれませんが、マネジメント側だけなく、プレイヤーとして会社・社会で活躍していく人にとっても役に立つ考え方が多く解説されています。
そんな本書のなかから、管理人が気になったポイントを3点紹介します。
歯車になれる力こそが重宝される
冒頭でも触れた歯車になって働くことです。
決して会社の言われた通りに働けという意味ではありません。
会社の方針にそって、会社の求めていることを理解しながら、ルールに沿って動ける人です。また、ルールを作る、ルールを改善していける人のことです。
私もマネジメント、プレイヤーどちらも経験がありますが、上記のようなことを取り組んでいるときに評価された・評価しやすいです。
一方で能力はあるもののルールを無視する、自由気ままに行動する人は組織で働く上ではどうしても評価しづらいです。結果を出せる箇所が限定的であったり、周りの方に対して迷惑を引き起こしてしまうことが多いからです・・・
また、替えがきかない人と言われるといいように聞こえますが、いいかえればそこでしか働けない意味にもなります。
組織視点で見ても、替えがきかずその人がいなければ何も動けない組織になってしまいます。
そのためにも歯車になって働けることは重宝されます。
属人化は怖い
仕組み化の反対が属人化です。
ある組織に優秀な人がいて、優秀な業績をだしているとします。
このときは必ずしもこの組織が優秀な組織であるとは限りません。
優秀な人が抜けて業績が落ちれば、それは優秀な組織ではなく優秀な人に頼った属人化の組織です。
おそらく多くの日本の組織はこれに該当するのではないでしょうか?私も思い当たる節がたくさんあります。
本当に優秀な組織とは優秀な人が不在でも機能する組織、成果を出すための仕組みが整った組織のことです。
どうしても優秀な人に頼りがちになりますが、いつまでもその人が組織にいるとは限りません。
優秀な人と同等に動けるように行動を決めるのが仕組み化です!
距離感と制限時間を仕組み化することで危機感を作る
仕事を進めていくうえで一定の危機感、緊張感といったものは必要です。
よくリーダーとメンバーとミーティングを重ねて、親密度をあげよう、モチベーションをあげようといった話がありますが、仲良くなることで危機感・緊張感が下がってしまうデメリットもあります。
面倒見が良すぎるとなんでも上司に確認すればいいといった状況になり、いつまでもメンバーが育たない、メンバーが考えて行動しないといった状況になります。
そこを防いでいくのが距離感を保ったり、制限時間をつくることになります。
ほどよく距離感が生まれるので、危機感・緊張感を下げすぎず仕事に取り組んでもらうことで、自分から仕事を行う姿勢をとらせることができます。
おすすめ本:とにかく仕組み化
会社の歯車になるな、替えのきかない人材になれといった言葉に対して、真正面から別の意見をぶつけた「とにかく仕組み化」を紹介しました。
読んでみると、これまでの経験と合致することが多く納得いくところが非常多い一冊でした。
マネジメントに悩まれている方、プレイヤーとしてより活躍していきたい方などビジネスマン全員におすすめしたい書籍になりますので、ぜひ気になった方は手にとってみてください!
今回紹介した本の著者、安藤さんは他にも書籍を執筆されています。
リーダーの仮面、数値化の鬼をあわせて読むとよりそれぞれで相互に理解できる形になるので、3冊まとめて読むとより理解が深まるのでおすすめです!