普段作っている資料がいまいちだと感じる。
説明資料として作成したが、読み手にポイントが伝わっていない。
資料作りでこんなことを思っていないでしょうか。
そこで今回紹介したのが『世界で一番やさしい資料作りの教科書』となります。
『世界で一番やさしい会議の教科書』と同じ作者が書いた本で、前作同様物語形式で主人公と一緒に学んでいく形式となっています。
資料作りという表面上のテクニックではなく、資料の本質である伝えることに重点を置いた一冊となります。
資料作りの本質は?
資料を作る際に色使いなど体裁をどう整えるかについて考えていないでしょうか?
もちろん体裁も大事ですが、一番大事なところではありません。
資料の役割は「伝えること」です。
見た目が綺麗であっても読み手になにも伝わらなければ意味がないですし、逆にデザインが悪くても伝えたいことが伝われば問題ありません。
この「伝え方」のポイントを資料作りを通して紹介してくれるのが、今回紹介する「世界で一番やさしい資料作りの教科書」です。
資料の体裁を整える上でのテクニックはこの本ではほとんどでてきません。
私もそういったテクニックを多少期待して購入し、そういった話はないのかと思いましたが、実際に読んでみて非常に参考になりました。
どうしても資料作りを上手くなりたいと思うと体裁を整えるテクニックに走りがちですが、そういったテクニックではなく「伝え方」をまず勉強していきましょう。
そのうえでそれを効果的に演出するテクニックを覚えていくべきです。
気になったポイント
この本では資料作りだけでなく、伝え方という大きなテーマで話が進んでいきます。
そのため資料作りのみでなく、日々の仕事のやり取り・コミュニケーションに活かせる内容が広く書かれています。
そのなかでも改めて参考になり、わかっていてもなかなか実践できてない点を2点あげさせていただきます。
- 伝えたいことを明らかにする
- やるべきことが明確はどんな状態→動作が明確
それぞれ本の内容に沿って、1点目は資料づくり、2点目はコミュニケーションを例に紹介していきます。
伝えたいことを明らかにする
資料作りで読み手に意図が伝わらないときは、伝えたいことが明らかになっていない・伝えたいことが主張されていないことが原因です。
例えばプレゼン資料で新しい業務フローについてお話ししたい場合があったとします。
この資料の表題を「新しい業務フロー」とすると、なぜ新しい業務フローにするのか?この新しい業務フローをどうしたらいいのか?と読み手に意図が伝わりにくいです。
この表題を例えば「○○業務1時間削減のための新しい業務フロー」とすれば、業務時間を減らすために新しい業務フローを提案した資料だなと理解していただけます。
本の中でその資料・スライドで伝えいた内容をキーフレーズとお話ししていますが、このキーフレーズを一番上・最初に書くことをおすすめしています。
表題や一番最初の言葉はどうしても短い言葉、かっこいい言葉にしたくなりますが、まず伝えたいことを書くことで、相手の理解度が一気に上がります。
私自身もわかっていて、なかなか実践できていますがこのポイントはできる限り抑えるようにしています。
例えばこのブログ・記事で言えば、
伝えやすい資料作りをするにはどうするか?という悩みに対して・・・
おすすめ本として世界で一番やさしい資料作りの教科書を読んでみてはどうですか?ということでそれをタイトルにしています。
やるべきことが明確はどんな状態→動作が明確
コミュニケーションのなかでやるべきことを明確にしましょう、具体的にしましょうとよく話が出ることが多いです。
私も普段よく使ってしまう言葉ですが、実際のところやるべきことが明確という言葉も具体性に欠けるのではとこの本を読んで感じました。
この本での回答は、動作が明確・体の動かし方わかる状態となっています。
本の中の具体例ですが、「社内の風通しをよくしよう」という話がでてもなにをやっていきましょうということになってしまいます。
これを体の動かし方という動作まで落とし込むと、具体的には「毎朝5分間チームミーティングをする」といった形になります。
こうすると行動が具体的に想像できますし、さらにこれに対して意見が出しやすい形になります。
仕事の依頼や受けるときに気をつけるといいポイントの一つとして紹介され、実際に依頼する・受ける仕事を説明したときに本当に正しく動いてもらえるかどうかを考えてお話ししてみましょう。
おすすめ本:世界で一番やさしい資料作りの教科書
伝えやすい資料作りを作るためにどうするかということで、「世界で一番やさしい資料作りの教科書」を紹介させていただきました。
タイトルにもあるように難しい専門用語が並んでいる本ではなく、悩みがある主人公と一緒に学んでいく本ですので非常に読みやすい一冊です。
資料作りはもちろん、なにかを伝えることに悩んでいる方はぜひ読んでみてください。
同じシリーズの世界で一番やさしい会議の教科書もおすすめの一冊です。
こちらも読みやすい一冊ですので会議に悩んでいる方はぜひ読んでみてください!